乳がん検診は「どこで受けるか」ではなく「どこにつながっているか」

2026年が始まりました。新たな年を迎え自分の心身の状況を確認するため乳がん検診を、と考えている方も多いかと思います。 そこでまず考えるのが「検診をどこで受けようか」です。今回は乳がん検診、診察を受ける際に「検診や診察をどこで受けるか」を整理してみたいと思います。

1:乳がん検診で何が行われるのかをおさらいしよう

そもそも乳がん検診で行われることは何かを再確認しましょう。

大きく分けて3点が行われます。

まずは「問診」。現在の健康に関しての診察が行われます。月経サイクルや妊娠の可能性、そのほかの体調についてのデータを事前に用意しておくとよりスムーズです。

次に「触診」。医師が実際に触って確認をします。

触診に関してはセルフチェックも推奨されていますがセルフチェックでは発見に個人差が発生する可能性もあるので医師の触診は重要です。

最後に「画像検査(X線検査(マンモグラフィ)または超音波検査(エコー))」。画像検査に関しては、乳腺クリニックなどの場合、超音波検査も実施されます。

改めておさらいすると、乳がん検診はどのような目的で、どの環境で受けるのが自分に合っているのかを考えることが大切だと言えるでしょう。

2:乳がん検診はどこで行われているかおさらいしよう

乳がん検診は大きく分けて2つの種類がある、というお話を前回させて頂きました。それは「1:都道府県が実施している検診」「2:自費による検診」です。1と2の大きな違いは「検診を受診する側の費用」である。というお話もさせて頂きました。つまり検査の基本的な枠組みは共通していますが、実施方法や対象年齢、検査項目の詳細は制度や施設によって異なる。と言えるでしょう。

では、検診を受けようと思った際にどこで受けるかで確認すべき点は何でしょうか。

3:乳がん検診の真の目的を再確認

乳がん検診が多く場所で行われている真の目的は何か、それは「精密検査が必要な人をなるべく初期段階で見つけること」です。その理由は「乳がんは初期段階で発見できれば治療の手段が格段に増えるから」です。

具体的にはより多くの人に検診を受けてもらい「要検査」なのか「経過観察」なのか、それとも「乳腺クリニックなどの専門の医療機関での診察」なのか。この判断を下すことが「乳がん検診のゴール」です。その先の「確定診断、治療」は専門医の下で行われることであり、乳がん検診で行われることではありません。

つまり、乳がん検診を受ける際に「次の段階にどのように繋げるか明確に示している環境」が安心して乳がん検診を受ける際に相応しい環境といえます。検診は最初は足がなかなか進まないものです。まずは検診を受けて頂くことが最優先なのでお近くの医院または市町村などで実施されている乳がん検診をぜひ受診して頂きたいと存じます。

4:乳腺クリニックの診察における費用はさまざま

日本で乳腺クリニック(乳がん検査・診察)を受けた場合の費用の目安は、目的(症状の有無/保険適用/自費検診)によって大きく変わります。

前回お話した費用の詳細については、こちらをご覧ください。

※出典:小泉胃腸肛門乳腺クリニック 乳がん検診お役立ちコラム

http://column.koizumi-gip-clinic.com/2025/12/26/%e4%b9%b3%e3%81%8c%e3%82%93%e6%a4%9c%e8%a8%ba%e3%81%ae%e8%b2%bb%e7%94%a8%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%e4%bd%8e%e3%81%8f%e6%8a%91%e3%81%88%e3%82%89%e3%82%8c%e3%81%a6%e3%81%84%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%a0/

しこり・痛み・分泌物などの症状がある場合、保険が適用されることが多いです。

特に症状がなく定期的にチェックしたい場合や、自治体の検診補助がない場合は「自費」になります。

自治体などの検診と違い「自分が検診を受けたい、または診察をしてほしい」時に専門医に診察をしてもらえるのが乳腺クリニックなどで乳がん検診または診察を受ける大きなメリットです。

メリットはそれだけではありません。

5:乳腺クリニックで受けるメリットは何か

では、乳腺クリニックで乳がん検診・その後の診察を受ける最大のメリットは何でしょう。それは「次の段階に繋げるステップが比較的スムーズに行われるケースが多い」と言えます。

乳腺クリニックでの乳がん検査の受診は同じ施設、または専門検査を行う施設が同一または深い関係の施設が隣接、または連携しているケースが多いです。具体的な要検査費用に関しては個人差があるので一概にこうだ、という定義はできません。しかし、その他にも多くのメリットがあります。

まず環境の変化が少ないので心理的な動揺を抑えることができます。同じ場所、同じスタッフ、同じ先生というのは安心感が安定しますね。

環境の変化が少ない、というのは検査の文脈がスムーズに引き継がれるケースが多いです。結果として検査の重複が起こりにくい場合もあります。

そして何より説明の専門性が高まります。同時に慣れ親しんだ先生やスタッフなので説明の専門性を自分がわかる言葉に噛み砕いて説明してもらうことができます。

6:検診はまず受けることから、そして大事な点はその先があるか

乳がん検診の本質は「検診を受けた人の異常をなるべく早く見つけて、要検査の人を次の精密検査に送ること」です。つまり重要な点は「どこで検診を受けたか」ではなく、「検診を受けた後の次の段階の対応がいかに明確であるか」です。その点を考えるともし近くに乳腺クリニックなどの専門の医療機関が乳がん検診を行なっていたらそこで検診を受けることは大きな安心と共に検診結果を受け止めることができます。

まずは検診を受けること。その際どこで検診を受けるか、の判断の参考になれば幸いです。

著者:がん経験者ライター 森迫 紀子

子育て中に乳がんの手術後、家族の都合で東南アジアに移住、海外通院など特別な体験を経て(コロナ禍含む)2022年帰国。現在は文化芸術系コンテンツ制作、コーディネートを中心に通院をしている。

標準治療を相談しながら行えば、治療しながら仕事も生活も介護も実践可能なことを若い人に伝えたい。