前回は「乳がん検診は最大の予防になる」というお話をさせて頂きました。
それでは、乳がん検診ではどのようなことを行うのでしょうか?
1:乳がん検診の流れ
1.問診
既往歴や月経周期、妊娠・出産歴などの問診が行われます。
月経サイクルや妊娠の可能性、その他の体調についてのデータを事前に用意しておくとよりスムーズです。
2.触診
触診に関してはセルフチェックも推奨されています。
しかし、セルフチェックでは発見に個人差が発生する可能性があるため、医師による確認が非常に重要です。
3.画像検査【X線検査(マンモグラフィ)または超音波検査(エコー)】
画像検査に関しては、設備の関係でX線検査が実施されることが多いです(葛飾区はX線検査を実施)。
X線検査では被曝の心配を感じる方もいらっしゃると思いますが、国立がん研究センターの発表をご紹介します。
受診時の年齢や頻度が適切であれば(40歳から2年ごとの受診)、放射線被ばくによる健康被害はほとんどありません。1回の撮影で乳房が受ける放射線量(0.05~0.15ミリシーベルト)は、一般の人が1年間に受ける自然放射線量(約2.4ミリシーベルト)よりはるかに低いです。
※出典:国立がん研究センターがん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/pre_scr/screening/breast.html
4.診断結果(1~3を踏まえて後日に面談)
1~3の結果を踏まえて今後の方針を医師から丁寧にお伝えします。
より詳細な検査が必要な場合は、適切な医療機関への紹介体制が既に構築されているので安心です。
その際に検診のデータは共有されますので、次に別の検査が必要になった場合も安心です。
さて、ここまで読んでいただいた方は「なんか健康診断みたい」と感じた方も多いと思います。
健康診断と乳がん検診はどう違うのでしょうか?
私たちはどのように検診と健診に向き合えばいいのでしょうか?
2:検診と健診
「検診」と言う言葉は、読む場合と聞く場合で印象が違うことにお気づきでしょうか。
「KENSIN」という音で健康に関する言葉で、もう1つよく聞く言葉があります。
それは「健診」です。
2つの言葉の意味を辞書で調べてみました。
まずは「検診」の意味です。
ある特定の病気にかかっているかどうかを調べるために診察・検査などを行うこと
※引用元:デジタル大辞泉
https://www.weblio.jp/content/%E6%A4%9C%E8%A8%BA
つまり乳がん検診は、特定の医療機関で「乳がんがあるかどうかを調べる」という検査になります。
では「健診」はどうでしょう。
「健康診断」「健康診査」の略。疾病の有無、体格・栄養・発育の状況などを医師が診断すること。病気の予防・早期発見、健康の保持・増進のために行う。
※引用元:デジタル大辞泉
https://www.weblio.jp/content/%E5%81%A5%E8%A8%BA
つまり健診は、「体の全体チェックを行う」という診察になります。
英語で表現するとよりわかりやすいです。
検診を翻訳すると「Medical Examination」です。
「Examination」は特定検査や試験的な要素が強いです。
健診は「Medical Checkup」です。
ここでの「Checkup」は、「全体的な健康状態を確認するための定期的な検査」という意味合いが強いです。
「Medical Examination」と 「Medical Checkup」は、どちらも「検査」ですが目的が違います。
しかし、この2つの検査を分裂させずに考えてみるのはいかがでしょうか。
検診の恐怖感を解消するために、まず健康診断を受診してみませんか。
健診から検診に行く流れだと、より自分の体についての情報を得ることができます。
検診が怖いと思う感情は、自分の体に対する情報が少ないからではないでしょうか。
そのためにはまず、自分の体の情報を得るために健康診断を行うのはいかがでしょうか。
健康診断を受けた後で乳がん検診を受けることで、自分の体に関する情報をより正しく把握することができます。
そうは言ってもいざ行動となると怯んでしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「そもそも健康診断はどこで受ければいいの?」
「手続きはどこかに行かなきゃいけないんでしょ?」
「費用もお高いんでしょ?」
と感じる方もいらっしゃるかもしれません。 ご安心ください。
その健診と検診へのアクセス方法については近年劇的に改善されています。
3:検診の申込はとても便利になりました
葛飾区では健康診断や各種検診をオンラインで行うことができます。
もちろん乳がん検診もオンラインで申し込みが可能です。
https://www.city.katsushika.lg.jp/kenkou/1000050/1001788/1034261.html
そして葛飾区に住民登録のある40歳以上の女性は、基本項目に関して自己負担額は無料です。
検診の内容は視触診とマンモグラフィ検査を併せて実施します。
超音波検査(エコー)は実施していません。 2年に1度、定期的な受診が大切です。
医療保険の種類に関係なく受診できます。
葛飾区で検診を実施している医院で詳細をご確認の上、是非お申し込み下さい。
著者:がん経験者ライター 森迫 紀子

子育て中に乳がんの手術後、家族の都合で東南アジアに移住、海外通院など特別な体験を経て(コロナ禍含む)2022年帰国。現在は文化芸術系コンテンツ制作、コーディネートを中心に通院をしている。
標準治療を相談しながら行えば、治療しながら仕事も生活も介護も実践可能なことを若い人に伝えたい。